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原状回復トラブルを防ぐチェックリスト(国交省ガイドラインの考え方で整理)

毎回ゼロから考えなくて済むように、3つの場面に分けて整理しました。とはいえ、小規模管理や繁忙期に15項目を全部こなすのは現実的ではありません。そこで各場面を「**まずここだけは(必須)**」と「**できれば**」の二段に分けています。手が回らない日は、必須の3点(入居時の日付つき室内写真/退去時の気になる箇所の写真/精算時の差引項目と金額の書面化)だけでも残しておけば十分前に進めています。自分の運用に合わせて、印刷して使えるようにしておくと便利です。

入居時(ここが一番の分かれ目)

まずここだけは

  • 入居前に、室内全体の写真を日付つきで撮ってあるか

できれば

  • 既存の傷・汚れ・設備の状態をチェックシートに記録したか
  • そのチェックシートを入居者と共有し、確認のサインをもらったか
  • エアコン・給湯器など設備の型番・設置時期を控えてあるか
  • 特約(ハウスクリーニング費負担など)の内容を入居者に説明したか

入居者が遠方だったり、繁忙期で立会いの時間が取れなかったりして、サインがその場でもらえないことは珍しくありません。サインが取れないときは、撮影した室内写真を日付つきで残したうえで、チェックシートを郵送かメールで共有し、「記載内容に異議があれば◯日以内にご連絡ください」の一文を添えておけば代替になります。 設備の型番控えも、間に合わなければ型番が写るように撮った写真で代えて構いません。「取れない=やり直し」ではなく、写真+共有で前に進めましょう。

退去・立会い時

まずここだけは

  • 気になる箇所は、その場で角度を変えて写真に残したか

できれば

  • 入居時の記録と見比べながら、当日の状態を確認したか
  • 負担の判断を、その場で断定せず「持ち帰り確認」にできているか
  • 入居者の言い分(前からあった等)もメモに残したか
  • 後日連絡する場合の、回答期限を入居者に伝えたか

理想は「その場で断定せず持ち帰り」ですが、繁忙期や、入居者が即日結論を求める場面では押し切られがちです。その場で答えを迫られたら、決まり文句で返すのが安全です。たとえば——「一般的にはこういう考え方になります。ただ、最終的な金額は契約書とガイドラインで確認したうえで、◯日以内に書面でお出しします」。この一言を用意しておくだけで、その場の空気に流されずに済みます。

精算時

まずここだけは

  • 敷金から差し引く項目と金額を、書面で示せるようにしたか

できれば

  • 負担割合の根拠を、契約書・ガイドラインで確認したか
  • 経過年数による減価(古い設備ほど入居者負担が下がる考え方)を反映したか
  • 見積もりの内訳を、入居者にわかる言葉で説明できる形にしたか
  • 返金額・請求額と、その理由を記録に残したか

経過年数による減価は、毎回ゼロから計算しようとすると面倒に感じます。国交省ガイドラインの耐用年数表(クロスは6年など)を一枚プリントして手元に置いておくと、当てはめるだけで済んで負担がぐっと減ります。

全部を一度に完璧にするのは大変です。まずは「入居時の写真と記録」だけでも仕組みにできれば、未来の退去がずいぶん楽になります。

この内容は記事「原状回復トラブルを防ぐチェックリスト(国交省ガイドラインの考え方で整理)」のチェックリストです。印刷してそのままお使いいただけます。 / 無料ツール一覧へ